福士加代子選手、ワコール女子陸上競技部所属、女子長距離界の牽引役。

青森県・五所川原工業高等学校を経て、2000年に現在も所属するワコール女子陸上競技部/スパーク・エンジェルスへ加入した福士加代子選手。
福士加代子選手は、プロになってからのその競技人生は輝かしい記録で彩られています。

3000m・5000m・ハーフマラソンでは日本歴代一位の記録を持ち、10000mでも日本歴代一位の渋井陽子さんの記録にわずか3秒差に肉薄するタイムを記録しています。
世界大会の常連でもあり、オリンピックには4大会連続で日本代表に選出され、2013年のモスクワで開催された世界陸上選手権ではマラソンにおいて3位に入賞するなど、国際大会での実績も申し分ありません。

福士加代子選手は、今年で35歳ということで、同年代のランナーが続々と引退する中、2020年の東京オリンピック出場を目指すと周囲を驚かす発言をしたことでも話題となりました。
ストイックでまじめなイメージの強い長距離ランナーが多い中、朗らかでいつも笑みが絶えず、「おもしろ発言」とも呼ばれるその発言で注目を集めていますよね。

福士加代子選手に憧れて中長距離をはじめたという女子選手も多く、名実ともに日本の中長距離界を長らく牽引してきた福士加代子選手。
今後も、どんな活躍をみせてくれるのか楽しみですね。

多田修平選手は東京五輪で4番目の選手になるのか?!

ロンドン世界陸上の100mX4のリレーで第1走者を務めた多田修平選手。
日本短距離界にいきなり浮上してきた選手です。

多田修平選手は高校時代は特に目立った成績を上げておらず、大学に入ってメキメキと実力を発揮してきました。
今まで短距離界を牽引していた桐生選手が個人種目に出場できなかったのは多田修平選手の台頭があったからと言っても過言ではありません。

今年、多田修平選手は大阪陸上競技協会が主催するアメリカ合衆国遠征に参加、ジャマイカのパウエル選手と合同練習をした際にスタート姿勢や肉体改造の筋力トレーニングなどのアドバイスを受けたとのことです。

その後の多田修平選手の活躍はパウエル選手のアドバイスが影響していると言われています。

短距離は日本はまだまだ後進国です。
サニブラウン選手は今秋からフロリダにトレーニング拠点を移すとのことですが、日本チームとして考えるならば、多田修平選手や桐生選手も短期留学などを視野に入れて東京五輪に向けたトレーニングをしてほしいと思います。

多田修平選手の持ち味はスタートと言われています。ただ、後半の伸びが少し物足りない感じがするので、後半にもスピードを持続できればすごい選手になるのかもしれません。
体型的には他の選手に比べまだまだ未完成な感じがする多田修平選手、今後のトレーニング次第では日本のトップに躍り出る可能性を秘めた選手ではないでしょうか。

サニブラウン選手が世界陸上の主役だったはずなのに。。

ロンドンで行われた世界陸上、大会前からジャマイカのボルト選手がこの大会をもって引退を表明していたため、ボルト選手が良くも悪くも主役となった大会でした。
日本では、100と200mに出場したサニブラウン・アブデル・ハキーム選手が200mでファイナリストになり、盛り上がりました。

しかし、それ以上に注目を浴びたのは銅メダルを獲得した100mx4の男子リレーと、銀、銅を獲得した競歩の荒井選手と小林選手です。
結局のところ、メダルを獲得した選手が帰国後歓迎されてしまうのは仕方ないのかもしれません。

ただ、世界と互角に戦えたということであればサニブラウン選手の成績もメダルに等しいのではないかと思います。
サニブラウン選手は現在米国でトレーニングをしており、秋からフロリダ大学へ進学し、練習拠点もフロリダ州ゲインズビルに移すことを発表しています。

フロリダ大学はスポーツの名門校、世界のトップレベルの選手たちが集まっています。
高いレペルの中で練習できるのはサニブラウン選手にとってよい刺激になること間違いないでしょう。

東京五輪まであと3年、サニブラウン選手ひとりにあまり多くのプレッシャーをかけることは好ましくありませんが、桐生選手やケンブリッジ飛鳥選手などのライバルたちと切磋琢磨してレベルを上げていってほしいですね。

箱根駅伝のスター・村澤明伸選手復活!北海道マラソン優勝。

東海大学時代に箱根駅伝に出場、花の2区で17人ゴボウ抜きなど、輝かしい実績を持つ、現日清食品グループの村澤明伸選手が北海道マラソンで優勝を果たしました。
大学4年の時は足の故障で予選会を欠場、チームも本選出場を逃しました。
実業団でも度重なるけがのため、今まで思うような実績を残すことができないでいました。

そんな中でも今年はびわこ毎日マラソンでマラソンデビュー、30キロまではアフリカ人選手とトップグループでレースを作る展開を作りました。
残念ながら脱水症状などで後退してしまい、ほろ苦いデビューとなってしまいましたが、個人的には、積極的に前へ行くレースを見せた村澤選手に将来性を感じました。
しかし、レース後、テレビなどで解説をしているOBや、東京五輪の日本陸連マラソン強化戦略プロジェクトとやらのお偉い方々が「がっかりした」など、村澤選手に対してマイナスなコメントを出していました。

マラソンはやはり経験が必要です。デビュー戦で苦い思いをしたことは、きっとよい経験となって今後の競技生活にきっとプラスになると思いました。
関係者はあえて厳しいことを言ったのかもしれませんが、初めてのマラソンに失敗しただけで見切りをつけるような発言をしたOB達には頭にきました。
今回も、レース中盤には時間設定があるのに積極的に前へ行かないなど苦言を呈していました。

村澤選手としては、前回の失敗を踏まえて前半は抑えるレースをしたとのこと。
これが功を奏し、トップグループ34キロ付近で追いつき、トップを奪ってそのままゴールを切りました。
優勝であれば2時間15分以内というMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)への出場タイムをクリアして、東京五輪出場のスタートラインに立つことができました。

もちろん、世界と戦うには今回のようなレースではダメ、最初から飛ばしても余力が残るような力が必要です。
本人が一番分かっていると思いますので、今後、村澤選手が故障せずに、自身の実力を発揮できるよう応援していきたいと思っています。

最強の「市民ランナー」、世界陸上で注目のマラソン川内優輝選手。

まもなく8月4日よりロンドンで世界陸上が開催されます。
やはり一番の注目選手は、今大会で引退を表明している人類最速の男、ウサイン・ボルト選手でしょうか。
100mでいえば日本人初の9秒台が出るかもしれない、とも期待されています。

しかし今回はボルト選手と同じく「これで最後」と今大会での引退を表明している、最強の市民ランナーとして知られる川内優輝選手についてお話しようかと思います。
まず、川内選手がなぜ「市民ランナー」と呼ばれているのか。
それは川内選手が今もなお埼玉県庁で働いている一般市民だからです。
私たちと同じように平日の日中は毎日働いて、そのうえでマラソンの練習をしているのです。

一般的にスポーツ選手の多くは実業団などに所属をするかスポンサーなどからお金をもらい、仕事をしていたとしても練習に重きをおいている場合が多いです。
マラソンのようなメジャーなスポーツにおいて、世界選手権にまで出場している選手の中で川内選手は異例な存在といえます。

しかし、そんな中でも実績を残しているのが川内選手のすごいところ。
川内選手が始めて注目をあびたのは2010年の東京マラソンでのこと。
なんと市民ランナーとしての参加ながらも、優勝した選手のわずか17秒後にゴールをして、見事4位入賞を果たしたのです。

以後、国内外のマラソン大会に勢力的に参加し、いい成績を残し、2011年大邱大会、2013年モスクワ大会、そして今回2017年ロンドン大会と世界陸上で続けて代表選出されています。
なかなか世界陸上においてはいい記録が出ていませんが、「市民ランナー」としてとても親近感のわく川内選手を今大会でも応援したいと思います。

世界陸上代表を目指す村澤明伸選手、マラソン挑戦はプラスになったのか?

3月のびわ湖毎日マラソンで初マラソンを経験した日清食品グループの村澤明伸選手。
前半はハイペースでトップグループを追走し、25Km地点では一時は日本人の単独首位となる好走を見せました。
マラソン界の新星が現れた!なんて喜んだのもつかの間、村澤明伸選手はトップグループのアフリカ勢からは離され、35Km過ぎで佐々木悟選手(旭化成・日本人トップの総合4位)に抜かれてしまいます。
その後は大幅にペースダウンしてしまい、最後は総合28位でゴール、ほろ苦いマラソンデビューとなりました。
びわ湖毎日マラソン後にはいろいろと言われましたが、残り35kmまで日本人トップで引っ張ったのはまぎれもなく村澤選手なのです。
この初マラソンの経験が村澤選手にとってよい経験になったと思っています。

大学卒業後はけがの影響もあって成績を残せずにいましたが、元々実力のある選手です。
日本のマラソン選手は昔から後半に落ちてくる選手を追い抜いていくという消極的なレースをしていました。

今のトップ選手たちはハイペースで飛ばしても、後半バテることなくそのままゴールします。
落ちるのを待っていてはいつまで経っても世界のレベルには追いつけないのです。

村澤選手は果敢にアフリカ勢についていきました。息切れはしましたが、将来きっと世界と渡り合える選手になってくれるのではと希望を持たせてくれました。
マラソンでの世界陸上出場はできませんでしたが、トラック1万メートルの代表を目指し、代表選考会にエントリーしています。
1万メートルにはリオ五輪代表の3名もエントリーしており、村澤明伸選手が代表になるのは難しいかもしれません。

ただ、やってみなければ分かりません。
高校の後輩、大迫選手に負けずに頑張ってほしいです。

ケンブリッジ飛鳥選手の100Mの走りに注目しています。

6月23日から始まる陸上の日本選手権で注目は男子の100メートル走です。
この大会は、ロンドンで開催される世界選手権への切符をかけた戦いでもありますが、何といっても日本人初の9秒台に突入するかいなか、大変興味深い競技です。
今回の100メートル走で、私が注目するのは、ケンブリッジ飛鳥選手です。

ケンブリッジ飛鳥選手の今季のベストは10秒12と、まずまずの記録を残しています。
これまではアメリカでローカルの競技大会にも参加しながら調整をしてきています。
一時期に比べ、ケンブリッジ飛鳥選手は、注目されている桐生選手や、学生界のスーパースターである多田選手の今季のベスト記録には及んでいません。

しかし、持ち前の後半からのトップスピードは一流ですし、アメリカのローカル大会を通じて調子を上げてきています。
日本選手権は23日に開幕し、100メートル走は初日の予選、準決勝があり、24日は決勝があります。
大阪のヤンマースタジアム長居で開催されますが、24日の天気が雨となる可能性があり、ケンブリッジ飛鳥選手の初の9秒台が出るかどうかは微妙な気配はあります。

ただ、世界選手権への切符をかけた大一番には日本中が注目しています。
私もテレビで食いるようにケンブリッジ飛鳥選手の走りを見たいと思います。